“いい家ってなんだろう”
お客様のご要望をヒアリングして、設計図を書くとき、
必ずこの言葉が頭をよぎり、手がとまる。
そして考える・・・・
~ 白紙の図面には、無限の可能性がある。
それゆえに、設計者がどう手掛けるかによって
家の表情・性格はがらりと変わる。
例えば「周りの環境との調和」や「自然との共存」を
置き去りにしてしまうと、なんだか息苦しい家に
なってしまう。
逆に、家の中を風が抜けて、太陽の光に注がれて
一日過ごせる家は、想像しただけでホッとする。
自然溢れた京丹後で、トミタが一番大事にして
いる設計思想はそこにある。
「いい家」の定義があるとしたら、それはその土地や
風土によって必ず変わる。それを活かしてこそ、
施主様が心落ち着ける居場所をつくれるのだと。~
この回想ルーティーンのあと、
私はゆっくりした気持ちで設計をはじめます。
自己紹介があとになり失礼しました。
私は3代目・代表の冨田広樹と申します。
まずは、今日この出会いに感謝いたします。
祖父の代から「地元の工務店」を続けて、
75年を数えます。
「とにかくお客様の喜ぶことがしたい」
それは、創業者であった祖父の口癖だったそうです。
父親の代を経て、私へとバトンがまわってきたのですが
不思議と同じことを考える自分がいます。
建築という仕事の責任感、
尊さみたいなものをふつふつと
感じるたびに、血筋が騒ぐのかもしれません。
それと同じくらい、建築の世界の面白さに、
心を動かされ続けています。
若い頃は気づけなかったことに気づけたり、
ひとつの場面の納まり、
見せ方にとことん没頭したりとか。
そしてなにより、この京丹後において、
「いい家」というのはどんな家なのだろう?
歳を重ねるごとに、その思慮も深まるばかり。
そのひとつの答えとして昨年
「新町モデル」をつくりました。
一言でいうと、自然に溶け込むような感覚の家。
時間がゆっくり流れるような住まいを、表現しています。
家の好みは十人十色。
これは、いうまでもありません。
その中で、わたしたちの建築を
知って頂けるだけでもいいんです。
「わあ、こんな家もいいね」
そう感じて頂けましたら、足を運んでください。
モデルにてお持ちしています。